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エンパ軸/君主夢主
戦で家族を失った夢主は、乱世に名乗りを上げ、着実に勢力を広げていた。
ある戦で勝利を収めたが、実は戦っていたのは囮で、背後を突かれて領地と部下のほとんどを失ってしまう。
捕縛していた敵軍師・法正は言う。
「俺を捨て駒にして、貴女に煮え湯を飲ませた相手に、たっぷりと礼をしてやりたくはありませんか?」
法正という軍師を得た夢主の軍は、やがて諸国を統一し、夢主は禅譲を受け女帝に、法正は尚書令となった。
諸官から結婚を勧められていた夢主は、ひそかに抱いていた法正への恋心を断つため、寄せられた縁談から選ぶことにしたが、それを知った法正は…。