宇宙の果てのソファ

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その人間はソファの柔らかい弾力のある感触が好きだった。一日じゅう座っていても、どこも痛くならなかった。機械の腕を世話する必要がないとき、その人間はソファの肘かけを押したりつまんだりして過ごした。

引力、即ち愛(ラブ)。 小説家。愛妻家。愛猫家。『七十四秒の旋律と孤独』東京創元社刊。