1871字
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※直接的な表現はありませんが、そういう雰囲気なので一応年齢制限タグをつけてます。
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臆病な男、痺れを切らした女。
欲をわざとらしく表に滲ませながら、それに気がついてすらいないのか、隠し通したつもりで手を引っ込める様が、まるで子供のように見えたから。
臆病め、と毒吐きながら、その手が引っ込まずそのまま伸びる日を待っている自分も、同じなのかもしれないと思ったから。
砂糖細工を扱うような優しさが、まるで侮られているように感じてしまったから。
もしくは、ただ、触れてほしかったから。