隕石が落ちるまで、およそそばにいたくなるぐらい

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――あと3日で地球は滅ぶらしい。 宇宙へ逃げることもできた私、フウナは今も地球にいる。 夢や目標がないなら、いっそ地球と心中する。それでもいい気がしたからだ。 終末世界を気まぐれに歩いていけば、そこにいたのはブランコを漕ぐ女子高生、マナ。 ここにいるということは訳ありの女の子なんだろう。面倒な相手なのだと思う。 けれど、世界ももうすぐ終わるし。これもまた気まぐれで彼女は声をかけた。 料理とは呼べない乾パンや缶詰のご飯。洗ってないパジャマ。 どこまでも退廃的で、終末的で。だからこそ私とマナの仲は深まっていく。 マナの悩みを聞いて怒ったり、叫んだり。あと3日だってのに、随分と濃い終末だった。 落ちる空。重なる手と手。もうすぐ世界が終わるのに新しい出会いがあって。 そして、私も思い出す。恋をする感覚を。 「もうちょっと、そばにいたかったな」 私は彼女に、隕石が落ちると同時に、恋を思い出すのだった。 これは、あと3日で滅ぶ地球で偶然にも出会ってしまった元OLと女子高生のお話。

こんべす!バーチャル物書きVtuberの二葉ベスです!¦こちらでは短編の小説を投稿する予定です¦主なジャンル【ガールズラブ】【恋愛】【ほのぼの】【日常】【学生】となります。よろしくお願いします💪