季節は春(9)

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文学的野心のためでなく、自らの信念のために筆を執ることを決めた啄木。しかし、その思いは病のためにどうしようもなくなし崩しになっていきます。家族も次々と病に倒れていく現実の前に、彼はなすすべもなく……。明治45年の春。強い日差しに桜が散る中、啄木は息を引き取ります。それは明治最後の春、季節とともに、世界は新しい時代へと進んでいくのでした。

二つの海と書いてふたみです/好きな作家はトルストイと舞城王太郎/啄推し文アルお司書20↑