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【声劇台本(男1:女1:不問3~5)】
その彫刻家は、作品に命を込めていた。
命を込められて生み出された『作品』たちは、今日も元気に、動き、話し、生活をしている。
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白銀ライトが扉を開けた先は、薄暗い倉庫のような場所だった。
あたりを見回しているライトへ、語り掛けてくる声があった。
その声の主を探すと、それは──目を模した不思議な形状の、彫刻作品であった。
「どうして喋って、動けるんだ?」
「何を言っているのですか?『作品』であれば、動き、話すことができるのは当然のこと」
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白銀ライト(♂):しろがねらいと。主人公。立派な「小説家」になることを目指し、物語のトビラを開ける。
吾輩ちゃん(♀):わがはいちゃん。喋る白猫であり、白銀ライトの案内役
空想の目(♀or♂):くうそうのめ。ライトが最初に出会う『彫刻作品』。一人称は「私(わたし)」。敬語で話す。花や動物などが入り混じったブーケのようなものに目がついている塊。
漫遊の足(♀or♂):まんゆうのあし。一人称は「ボク」。元気いっぱい。下半身(腰から下)だけの彫刻作品。良く見ると足付近に色々な飾りがある。
選択の手(♂or♀):せんたくのて。一人称は「俺」。男っぽいぶっきらぼうな話し方をする。手首から先が3つ連なったような彫刻作品。
永久の寝床(♂or♀):とこしえのねどこ。ライトが最後に出会う彫刻作品。一人称は「私(わたし)」。先生と似た口調で喋る。
“先生”(♂or♀):彫刻作品たちの生みの親。アトリエに篭っている。一人称は「私(わたし)」。
※1:吾輩ちゃんの出番は序盤のみなので、「空想の目」「漫遊の足」「選択の手」のいずれかとの兼役、あるいは地の文を読むと良いでしょう
※2:「永久の寝床」の出番は終盤のみなので、“先生”との兼役を推奨します。
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本作品は、「のべるぶ」主催の合作シナリオ企画「ノベルのトビラ」に応募した作品となります。
「のべるぶ」HP:https://novelbu.amebaownd.com/
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https://sonar-s.com/novels/e0a44509-3417-4432-a778-463af51c54c3
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