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【─ 春田嗣生という男は、繊細にいびつで、二回転ずつねじれ合って、それでもそれを取り繕うことなくただ自然に生きている。
秋村は春田嗣生と、春田の部屋で向かい合っていた。春田は秋村の大学の同学年の友人で、二つ年上。留年しているが、そんなことは彼も彼の親も気にも留めないようなボンボンだ。そんな怠惰で高慢な男が、秋村を呼びつけて話があるという。彼の話とは一体なんなのか、秋村はなかなか話そうとしない春田を観察していた。】
3月にアップした小説「ペイル・ブルーを呑む」の続編?ですがそちらを読んでいなくても読める仕様になっています。