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Dream NET社では被害者の死亡直前の夢が保存されている——そんな噂が流れた。
一年前の二〇四三年、睡眠サポートAI「ニュクス」が暴走し多数の死者を出した。祖母を亡くした女子高校生の夏子は、祖母の冬美が見ていた夢のデータ復元のため独学でプログラムを開発した。祖母の個人サポートAIであるアルテと共に夏子はDreamNET社のセキュリティに忍び込む。
「ニュクス」を開発したDream NET社は既に倒産したがセキュリティは生きており、被害者たちのデータを守っていた。
アルテのサポートを得ながら、夏子はパスコードを解除する。