窮地に陥る潜水艦《ジレーネ》。その時アンリの耳に、いつか聞いた声が聞こえた……気がした。
「私」はずっと、ずっと。
いつか出会った鯨のような目をした少女——ミーアの影を追って、アンリは冷たく暗い海に潜る