鳥籠の奏者 第二曲 城を訪れた吟遊詩人の青年は、その圧倒的な音楽に対する造詣の深い建築構造に衝撃を受け、この城の主へ僅かに興味を示す。 これほど音楽に造詣の深いかの賢人とは、一体どのような人物なのか。……
無表情で冷血漢であるが音楽の才は稀代であると称される、吟遊詩人改め宮廷楽師のアンバー二ーと、うら若き賢人であり歌姫であるアリアナの幕間。
これは、とある吟遊詩人の後悔の話。 掠れ朧気な記憶の彼方で、生涯抱え続けていた想いの根源。 全ては、焼け付くような砂界に浮かぶ美しいオアシスを訪れた事から始まったのだった。 (物語が始まる直前の、プ……