夜の続き
世界が始まる夜に
永遠に生きる者の愛について
その後の二人の一コマ
しつけ
消えていくものは優しい 壊れていくものは愛しい 必要ないと断られるまで 何度でも名前を呼ぶ
夕日が沈む頃になったら 世界は夏の終わりを迎える 戯言しか言わない僕のことを 笑っていた者も皆眠るだろう
終わり
目が覚めて分かった、あれは悪夢だったんだと
ねずみの血
君のいない世界に、価値なんてない。
世界の終わりを夢見た、恐れる子供たち
冷めた茶を飲みながら
スターライト
守れなかったのは、私たちが弱かった所為よ。
綻びを繕う為の小さな針と糸。
叶えるだけの力があるのに、振るわない理由がなくて、誰にも止められない。
でも、荒らされたのは、僕たちのせいじゃないでしょう?
どうして殺さないの?
最初から、そんなものはなかったのかもしれない。
翼の生えたバケモノ。
「どうか、安らかに眠って」
父も母も、兄さんも姉さんもみんな、あいつは殺した。
始まり
一点の曇りもない笑顔だ。
「お前さんをそんな姿にさせてしまったのは、儂らのせいじゃろうか」
良い夢を。
(インターバル)
太陽が昇ろうとも、月が沈もうとも、
好きにしてくれよ。
夢を見ているような、すみれ色の感傷。
みんな人として人を愛していて、そして間違っているのかもしれない。
夜伽
日は昇り、また落ちて、気が付けば夜になる。
いいことも、わるいことも、 忘れてしまえ。 額を拭い、そこへ口付けて、 きっと昨日も嘘になるまで。
寝る前のひととき。
ふーん。器用じゃの。
よろこんでいたくせに。
70代の青年と、年齢不詳の老爺の話