言葉使い中級者 絵使い初心者 音使い初心者
仕事を終えて、緑の眼の彼を救出に来た。
日の光に染まって輝く砂浜と渚の底に沈む虹色の貝殻は、こうして生まれた。発端は、太陽に起きた異常……。
霧から響く音か、限界が近いここか。人は終わり支度を迫られている。それならいっそ。
貨物列車で運ばれる人形には亡霊が取り憑いていた。だがその自認は亡霊ではなく、物である人形。
悲惨なことになった
聖者を処刑したらその血が止まらない
雲に届く一枚岩から真っ直ぐに伸びる糸は触れたものすべてを刳る死線だった。
願望を涙で洗い流すと、透き通った小石になる。
2020年7月12日
いじっぱりの書家
新年とは
幻想掌編
深夜、高速道路のパーキングエリアで休憩して煙草を吸いに出た君が戻ってくるその一瞬一瞬が特別なことに思える。
豚カツ屋さんのグルメレポート。ただし食べる寸前まで。
西瓜を冷やしていると、室町時代の神職の亡霊が訪ねてきた。たまたま遊びに来ていた陽気な全身刺青男と一緒に五百年前の落とし物をゆるゆる探すほのぼの幻想小説。
加速都市に入るという人生かけて目指していた夢が叶ったのだが、悲しむばかりの両親の反応に憤りを覚える。
玲慈は俊英の頭蓋の中に存在している、と自認している。
散歩中の学生が蓮池の水中から現れた鬼女にイキナリ話を振られる
失われたそのゲームをもう一度プレイできるものなら狸に化かされていても一向に構わんのだ
石英の燦めきから作られた人工言語は、意思も知能も無い石英を語らしめる。
太陽風を受けて宇宙を往くソーラーセイルがフレアに頭を痺れさせながら見た綺麗な紅炎
海に沈んだ機械が錆びながら獣の友を想う。
向日葵の種に遺されたあなたの心を求めて真夏の向日葵畑を歩く。
まつろわぬ御堂さんとの別れが近い。広い宇宙では一度別れれば二度と逢えない。だから御堂さんにまつろうようお願いした。 主船にまつろって生きる者へ、まつろわぬひとが語ったこと。
その星の異様な様態を観測し続けるうちに魅かれ惑い、遂に影響を与えてしまう。
使節としてヒト科の街にやってきた猫の錨天の目は白くぴろぴろとはためくソレに釘付けになった。 舐められてはいかんのでたやすく飛びつくわけにはいかないが、それはどうにも猫の本能を刺激する……。